燕市・寺泊
GWが始まると同時に、ダンナは風邪をひいて2、3日寝ていたが、4日に茨城空港を見に行こうかという話がもともとあったので、体調も大分良くなり3日の夜に夜中、CDを買いにツタヤへ二人で行ったついでに、雑誌を立ち読みしてみた。
空港の周りに何もない事がわかり、ダンナのモチベーションはかくんと下がっていたようだった。いや、その何もないのを見に行くのでは、と言ってみても沈黙していた。
朝、晴天。8時位に起きると、ダンナの部屋からパソコンのキーボードをカチャカチャ打つ音がしている。仕事かな?どこか行く気はないかもしれない、そっとしておこう、都内の美術館でも行くか、と化粧をしたり軽く朝食を口に入れたりしていたら、ダンナが地図を持って降りてきた。やる気がでたのかな。
すると、手製のあみだクジを差し出してきた。あみだは2つ書いてある。北陸、東北の地図部分が、横が数字、縦がアルファベットの升目で構成されていて、それに従い1つのあみだは横の数字、もう一つが縦軸のアルファベットを選べるようになっているというのだ。
ダーツの旅ならぬ、あみだの旅を考案していたのだった。
私にそれぞれ1本ずつ線を加えさせ、そして横、縦、それぞれ選んだ。すると新潟県、燕、三条市がヒット。
今年の吉方位、北西に位置する新潟へ図らずも行くこととなった。行き当たりばったりの旅へ。各自準備して、出発は10時を回っていた。
関越は下りは空いていた。
辺りの気温が涼しくなってくると、そびえ立つ連峰には真っ白い雪がかぶっている。
関越トンネルの手前にある、谷川岳パーキングエリアでは、六年水というトンネルを掘った時に湧き出た飲み水を引いた水道があり、軟水で美味しい。
関越トンネルは消失点が見えるほど長い。
新潟に入る。
関越を入る前や出た後も、側道にまだ雪も残り、桜も咲いている。
最初に到着したのは、ダンナが予め調べていた「メッセピア」という燕市で運営している建物内に、展示即売や常設販売所で、金物類が販売されているのだ。まさに、金物の町ならでは。
種類も相当あり、即売会では半額で売られていて、欲しかった包丁やペティナイフ、ざる、小さめのてんぷら鍋、大きめの剣山まで買った。スプーンやフォークなども激安。
これだけの金物市は都内でも見かけたことはない。来た甲斐があった。
屋内の屋台で舞茸のおにぎりやたこ焼きなどを軽く食べる。
ダンナが観光案内のジャバラのパンフレットを入手。それが弥彦村の案内だった。「弥彦浪漫」と銘打って、大正ロマンのようなデザイン。
この辺りに温泉があるらしい、というのだが、私は「弥彦神社(やひこじんじゃ)」というのが良さ気だ、ダンナはその近くのロープウェイで山頂に登りたい、と意見が一致したので、弥彦神社を目指す。
次第に巨大な大鳥居が見えてきた。
弥彦神社の辺りは宿場町で情緒ある町並みでステキ。意外と人が多く、人気の観光スポットらしい。
駐車場に停めてロープウェイ乗り場へ向かう。途中マイクロバスがあり、ロープウェイの駅まで歩くと15分位と言われたが、ダンナは病み上がりなのでバスを待ち、「万葉の道」を通って駅へ。この道も良い気が充満している。
結構急な坂だったのでバスに乗ってよかった。
切符を往復で買い、しばらく待つ。
「うみひこ」「やまひこ」という2台の箱を上りと下りを運転している。
2回目で乗車できた。
秋になったら、さぞかし紅葉が綺麗であろうモミジなどの落葉樹の山。途中、下りの箱とすれ違う。同時発車なのだ。下を見下ろすと、傾斜がきつい山のため、町が一望できる。
頂上で降りると雲でガスっていて、寒い・・・。自宅を出た時は暑い位だったが。雲の流れが目の前に見える。
山頂には駐車場があり車でも登れて、駐車場から山頂へのミニ電車?も出ている。
眺望台からは新潟の町が眼下に広がったが、残念ながら、佐渡島は雲の中で見えなかった。
弥彦神社「奥の院」700mと書いてある札があったので、寒いけれどせっかくだし行ってみる事にした。
途中に電波塔があったり、やはり眺望の良い高い山なのだ。
なんだかんだいって登りも多く20分位かかったか。寒くて上着の襟で首回りを覆う。歩いている内に身体も少し温まってきた。
奥の院がある50坪程度の広場に到着。奥の院は木の根っこが絡まったような、原型もとどめていない、何があるのか不明な荒んだ何かを、石柱で囲ってあった。お賽銭箱だけは新品のアルミで、賽銭を入れて礼拝をしたが、写真を撮るのは止めておいた。なんだか恐かったから。神の領域だから、ここは触れないのかもしれない。
その先に少し広いスペースがあって、風が来る方へ向いて暫く立っていた。周りは雲だけ。なんだかパワーがぐんぐん来る。「なんかすごいパワーだね!」と風よけダンナの背中に隠れながら言うと「風邪が治った(気がする)」。
ふと横を見ると、身軽で明らかに何度も来慣れている、一人でロープウエイに乗ってきた男性が、掌を前に向けて、パワーを吸収しているような姿勢で瞑想している。
どうやら、ここはパワースポットのよう。でも明るさはないかな。
山頂の店に戻り、1杯のホットコーヒーを二人で飲み帰る。チケットを無くさないようにと言ったけど、案の定ダンナは無くしており、駅員さんに説明したら快く通してくれて、無事山を降りられた。
マイクロバスの降り場が、弥彦神社の横の入り口がある。盆栽展をやっていて、素晴らしい作品の数々に驚いた。俗な評価だが全部で億はいくんではないでしょうか。
菊の紋がかかった弥彦神社は、奥ゆかしいながらも、鎮かに佇んでいて、包容力もあるが畏怖感もあり、ゆっくりと睨まれるような。映画の「ロード・オブ・ザ・リング」の巨大な門を通る時に、巨像の目だけがジロリと見下ろすような。
私だけおみくじを引いてみた。10年来ずっと大吉だけど、さすがにもう無理かな?と言いながら開くと、大吉。またお財布に入れてお守り代わりに。
お札売り場を見ていると、一人旅の女性が弥彦神社について質問すると、売り場の神主(イケメンなおじさま)が詳しく説明をし始めて聞いていると、その由緒に驚いた。知らずに来ていたけど、そんな古い歴史の神社だったとは。
初代天皇の神武天皇の頃からの天香山命(アメノカゴヤマノミコト)を神様として祭っており、神武天皇の命を受け、住民に海水から塩をつくる技術、漁、稲作など農耕術などの基礎を教え、越後国を造った神様という言い伝え。
また九州から神武東征で神武天皇が東へ向かうのに案内したとか?伊勢神宮との関わりの話もしていたようだけど、ちゃんと聞いてなかった。
今度はゆっくりと時間をかけて弥彦神社にまた来たいと、ダンナは弥彦パワーをいたく気に入ったようだった。
駐車場の近くに、巨大な神木があり祭られていた。静かな物語がここそこに感じる村です。
すでに5時半くらいで、温泉に行くかどうか迷ったが、お腹も空いていたので、目的達成のためにとにかく寺泊へ向かい、海鮮丼を食し、閉まりかけの市場で干物やタラコ、塩辛などを購入。
太陽が沈みかけのころ、日本海を見た。
体も冷えたので、ロープウエイの切符売り場でもらった割引券にある「さくらの湯」という所へ行ってみる事に。
あたりは真っ暗になっていて、田んぼではカエルの大合唱。
そしてこの「さくらの湯」が100%源泉かけ流しで、ものすごく良い風呂場だった。
お湯の温度もさまざま。混んでて人も多いのに、なぜかすごく落ち着くのだ。
露天で寝ながら入れる所で横たわりながら見上げると、漆黒の夜空に、桃色のハナミズキが浮き上がり、その向こうに、金星がはたはたと輝いていた。
そんな風景を見ていると、いつまでもそこに横たわれる。
いつもは、3、40分で出てしまうけれど、1時間はいて、内外の風呂やサウナに入ったり、暖を取れる石のベンチで背中を暖めたり。
地元の人で混んでいたので、洗い場も順番待ちだったけれど、また来てみたいと思った湯場だった。
8時半頃でて、新潟のワインを買いたいとダンナが言うのでマツキヨ系列の薬屋に寄り、一路、東京方面へ。
途中、渋滞もあったけれど、ナビ上で予定より30分ほど遅れただけで、夜中の1時過ぎに帰宅。
充実の1日でした。
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